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気ままに小説とか書いてみます。 初心者なのでわからないことが多いと思いますがよろしくお願いします☆
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次の日、私はなんだか怖かったけど、いつも通り部活に行った。

部室に入るのに、ためらってしまった…

「入らないの?」

そう声をかけてくれたのはまいさんだった。




「え?」

「いや、部室に入らないのかなぁと思って。準備もあるし。」

まいさんは昨日までとは違い、満面の笑顔だ。

「入ろ♪」

そう言って、私はまいさんと一緒に部室に入った。

美紀はもう来ているようだった。

私はまいさんと一緒に着替えた。

「るかは、水泳はどれくらいしてたの?」

いきなりのまいさんの質問に正直少し驚いた。

「選手として6年です。マネさんは高校からです。」

私は、緊張しながら答えた。

なぜ、いきなりこんな普通になったのか、私にはわからなかったからだ。

昨日の今日で、こんなに普通に態度が戻るなんて。

「じゃあ、水泳はるかのほうが先輩だね♪私、大学からだからわからないこと多
いし、いろいろ聞くかもしれないからよろしくね。」

私は何がなんだかわからない。

美紀はまいさんたちは私のことを嫌がっていると言った。

噂を流したのは美紀かもしれないけど、少なからず本人達も少しは嫌な思いをし
てたはずだ。

なのに、なんでこんなに普通…?私は混乱していた。

「じゃあ、私先に外に出てるね。」

まいさんは着替えると外にでていってしまった。

ひとり部室に残った私は考え込んでしまっていた。

誰かが入ってきてることにも気づかずに…

「……か。るか?」

「はい?!」

私はいきなり声をかけられて、返事がひっくり返ってしまった。

「るか、どうしたの?大丈夫?」

篤さんだった。

私は正直、ホッとした。

「あ、篤さん、こんにちは。」

「あ、うん、こんにちは。」

篤さんはいつもの笑顔で挨拶してくれた。

「で、どうかしたの?」

篤さんは、私の様子が変なのに気づいたのか、そんなことをいってくる。

私は答えられなかった。篤さんは思い出したかのように話を続けた。

「話せた?」

篤さんは笑顔で聞いてくる。きっと、美紀のことを言ってるんだろう。

心配していてくれたに違いない。

「はい、話しました。きちんと仲直りもしましたよ。話を聞いてくださってあり
がとうございました。」

私は、篤さんにお礼を言った。

篤さんが話を聞いてくれてなかったら、私は美紀と複雑な関係のままだっただろ
う。

篤さんには本当に感謝している。

「仲直りしたのはいいけど…。他の人達はどうなったのかな?大丈夫そう?」

篤さんは心配そうに私の顔を覗き込んでくる。

…ってか、近っ!!

「あ…はい、まいさんは普通でした。他の人達にはまだ会ってないです…」

私は不思議そうに答えた。

「そう、よかったね。まいが普通ならみんな普通に戻ってると思うよ。」

篤さんはナゾなことを言った。

「え??」

「まあ、たぶん大丈夫だから、早く出て来たら?」

篤さんは、少し笑いながら言った。

私は意味がわからなかった。

まいさんが普通ならみんな普通になるの?

まいさんは中心的存在なんだろうか?

そんな風にはみえないけど…

「はぁ…」

私は思わず変な声を出して返事をしてしまった。

「なにその顔ww」

篤さんは吹き出して笑っている。

私の顔がそんなに変だったのだろうか…ちょっと傷ついたかも…

「そんなに笑わなくてもいいじゃないですか!」

私は笑い続ける篤さんに向かって言った。

私は少しいぢけたまま、準備をするために外に出た。

そしていつものように挨拶をした。

「こんにちは。」

「こんにちは~。」

先輩たちも…彩も普通だ…。

私は頭の上にたくさんのはてなマークが飛んでいた。

後ろで篤さんはまだ笑っている。

美紀はちょっとバツが悪そうではあったが、一緒に準備を始めた。

………

「ねぇ、美紀、昨日のこともう先輩たちに言ってくれたんだね?彩にも。ありが
とう。」

「…いや…」

美紀はなんだか複雑な表情だ。

「実は私、まだ言ってないんだよね…。私もいまさっき来たばっかりで。」

私は美紀の言葉に驚いた。

じゃあ、なんでみんな普通に戻ってるんだろう?

他に誰が…?

私は何かが引っ掛かった…。

考え込んでいると、美紀が

「でも、今日、部活終わってからみんなには謝るつもりだから!」

美紀はちょっと不安そうに言った。

たぶん、私が考え込んでいたのを、美紀がまだ言ってないことに怒ってるんだと
勘違いしたのだろう。

「あ、うん、もうそんなに気にしてないから、安心して。」

私は美紀を安心させるため、そう言った。いや、本心だったんだけど。

美紀は安心したのか、私に抱き着いてきた。

「るかー、ありがとう!」

私は驚いてこけそうになってしまった。

でも、本当になんでだろう…






「おつかれさん!」

練習が終わって、お風呂から出て来た晃が言った。

「お疲れ様です。今日は調子よかったね♪」

私は今日の晃のタイムを思い出しながら言った。

「まぁね♪てか、俺もともと速いし!今は寒くてタイムが出ないだけだよ。夏を
楽しみにしとけよ!」

晃は嬉しそうに言った。

調子が上がってきたのが、よっぽど嬉しかったんだろう。

「うん、楽しみにしてるね!」

晃があまりにも嬉しそうに話すので、私も嬉しくなった。

マネさんの喜びはこういうところにもあるんだと思う。

選手が頑張ってるのを見ると、私も元気がでる。

「でも、風邪ひかないでね。終わったらきちんとあったまってよ?」

「じゃあ、るかがあっためてw」

「??」

私がキョトンとしていたからか、晃は

「冗談だから気にすんな。まだ、るかにははやいなw」

意味はよくわからなかったが、バカにされてることだけはわかった。

「ごめん、ごめん、機嫌直して。」

晃はいたずらっぽく言う。

普段は大人っぽい晃がこんな風にふざけていると、少し安心する。

やっぱり晃も同じ歳だしね。

「明日、今日よりいいタイムなら許してあげる♪」

「いや、それは明日の水温しだい…」

「ムリなの?」

私は仕返しに意地悪っぽく言った。

晃はちょっとムキになっていた。

「いや、そんなことねぇよ。わかった、明日もっとカッコイイとこ見せてやるよ
!」

「うん、楽しみにしてる♪」

「おう!」



「晃~」

晃は先輩に呼ばれているようだ。私はもう少し晃と話していたかったが、

「はい、何ですか?すぐ行きます!」

晃は私に背をむけて先輩のところに走って行った。

なんだかちょっと淋しかった。




「るか、なんて顔してんの?」

そう言ってきたのは彩だった。

「え?」

「いや、捨て犬みたいな顔してたからww」

私は無意識にそんな顔をしてたのか・・・恥ずかしい。

「いや、別に何もないんだけど。」

私は何もなかったかのように彩に言った。

「なら、いいんだけどね☆」

彩はそういって部室に入っていった。





「るか、今週末はあいてる?新入生歓迎行事があるんだけど、参加できるかな?」

まいさんだった。

「はい、参加します。よろしくお願いします。」

「わかった。」

新入生歓迎行事かぁ~。どこに行くんだろう?

今週末が楽しみだ。

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