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気ままに小説とか書いてみます。 初心者なのでわからないことが多いと思いますがよろしくお願いします☆
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「拓海、おはよう。」

「おはよ。」





「昨日は体調でも悪かったの?」

拓海の体が一瞬反応したような気がした。

「・・・なんで?別に悪くないけど・・・」

拓海はなんだか複雑な表情だ。何かあるみたい。

「いや、昨日、いつもとタイムが違ったから。」

私は少し遠慮がちに言った。

「そりゃ、たまにはタイムが落ちる時だってあるよ。」

拓海は、これ以上関与してほしくないとでもいうようにそっけなく答えた。

「でも・・・・」

「何でもないから、ほっといてくれないかな?」

突き放すようにいわれ、私はこれ以上聞けなかった。

「わかった。ごめんね。」

直接本人に聞いても教えてはくれなさそうだ。

今日の練習をじっくり見てみよう。何かわかるかも知れない。





「美紀、ちょっとお願いがあるんだけど。」

「ん?なに?」

「私、今日、出来るだけ拓海のコースを担当したいんだけど、いいかな?」

「拓海?別にいいんじゃない?どうかしたの?」

「いや、昨日の拓海のタイムが気になって・・・」

「あ~、確かになんか遅かった気がするかも・・・・」

「だから、泳いでるの見れば何かわかるかもって思って。」

「うん、そういうことなら全然協力するよ。」

「ありがとう。」

私は美紀にもお願いして、拓海の担当をすることにした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

キックがおかしい・・・?

拓海はキックが得意だ。

でも、いつもと違う気がする・・・

私はじ~っと拓海のキックを見た

・・・ッ!!!

左足をかばって泳いでる?!

拓海は苦しそうな表情でキックを打っている。左足をかばいながら。

きっと怪我でもしたのだろう・・・。

きちんと聞き出さないと。もし怪我をしてるなら無理させられない。




みんなが帰ったあと、私は拓海と話そうと思ったが

「拓海、足怪我してんでしょ。何で、黙ってるの?」

私より先に話したのは・・・・彩だった。私はとっさに隠れてしまった。

「え?別にそんなことないよ?」

「私にうそつくの?」

「いや、別にそんなんじゃ・・・」

拓海は、彩の迫力に押されている。ちょっとかわいそうかも。

「見せて。」

そういって、彩は拓海の短パンを上げた。

彩だからこそあそこまでできるんだろうな。私や美紀には無理だ。

って、え???

拓海の足は真っ青だった。

「やっぱり。ごめんね。」

ん?ごめん?何でごめんなんだろう・・・・。

私には彩の言葉が理解できなかった。

「いや、彩のせいじゃないし・・・。」

「いや、これあのときのでしょう?」

あの時?って何の話だろう。

「いや、大丈夫だから気にしなくていいよ。」

「でも・・・。」

彩はなんだか悲しそうな表情だ。拓海も困っている。

「彩が無事だったんだから、俺はそれでいいんだ。男の勲章だよ。」

「でも、私をかばったから・・・。」

拓海が彩をかばった?それであの怪我をした?

私の頭は話についていけてなかった。

「ごめん。」

「・・・・泣くなよ。」

・・・・衝撃の現場を見てしまった。

拓海が彩を抱きしめている。

「お前に泣かれると嫌だったんだよ。おれ、彩のこと好きだから。」

そういって、拓海は彩を優しくなでている。

「へ?」

彩から出たものとは思えない間抜けな声が聞こえた。

「あや、俺と付き合ってくれない?俺、彩のこと好きなんだ。」

彩は、拓海の腕から離れると顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。

ってか、拓海って彩のこと好きだったんだ。いや、確かに、彩とよく話してた気がするかも・・・。

でも、告白の場面見てしまったよ・・・・。気まずい。

「彩、返事ちょうだい?」

彩はうつむいたまま、顔をコクンと縦に振った。

「まじ?」

拓海は満面の笑顔になった。

「このタイミングでうそついてどうするの?」

彩はボソッと答えた。

拓海はすごく嬉しそうだ。そして、また、彩を抱きしめた。

「おれ、すっげぇ嬉しい。大事にするよ。」

彩は、なにも言わない。けど、真っ赤な顔をしているんだろうなww

なんか、彩のこういうとこみると、彩も女の子なんだって思う。

いつもしっかりしてて、サバサバしてるけど、こういう彩も好きかもww

「でも・・・」

彩は遠慮がちに口を開いた。

「明日は無理しないでね?足痛めてるんだからプルで泳いで。」

「でも・・・」

「それが私が付き合いをOKする条件ね?」

「え?わかった。プルで行くよ。」

・・・彩ってやっぱり強い。拓海もそういわれたら断れないだろう。

拓海は焦って答えていた。よっぽど彩のことがすきなのだろう。

今回は私の出る幕はなかったな。

そう思っていると彩から驚くような言葉が出てきた。

「あと、るかにきちんと謝りなよ?るかも拓海のこと心配してくれてたんだから。あんな言い方視たらダメじゃん。」

彩は、朝の拓海と私の会話を聞いていたんだ。

私は、拓海に申し訳ない気持ちと、彩への嬉しい気持ちがあふれてきた。

「わかった。謝っとく。」

「うん。」


「もう遅いし帰ろう。送ってく。」

ん?やば、見つかる!!

私は急いで二人に見つからないように逃げた。

ドンッ!!!

????

私は誰かにぶつかってしまった。

「すみません。」

「いや、大丈夫?」

篤さんは私がこけないように背中に手を回して・・・・・・

って、何この状況!!??

私はパニックになっていた。

篤さんの顔が目の前に・・・・

「あ・・・・篤さん、あ、あの、放してもらえませんか?」

私はやっとのことで言葉を搾り出した。

篤さんは、ゆっくり放してくれた。

「ごめん、ごめん、びっくりしたね。そんなに急いでどうしたの?」

「あ、いや、何でもないです。べつに急いでもないです。」

「ん?そう?」

「はい。」

私はまだ混乱していた。と言うよりドキドキしていた。走ったからだろうか。

「帰るなら送るよ?」

「え?」

「いや、こんな時間に女の子1人で帰るのは危ないから。」

「あ、えと・・・」

「じゃ、帰ろうか。」

篤さんは私の返事なんて待たずにそういった。意外と強引。

「篤さんはなんでこんな時間に戻ってきたんですか?」

私は少し落ち着いたので、気になったことを聞いてみた。

「ん?あぁ、誰かいるかなって思って。」

「それだけですか?」

「うん、それだけ」

篤さんって、不思議な人だな。

「で、来て見たら、るかにあえたってわけ。」

「はぁ。」

篤さんは、本当になんで来たんだろう。

そうしているうちに、家に着いた。

「また、送っていただいてありがとうございました。」

「いいえ~。ゆっくり休んでね。」

「はい、篤さんも、明日も頑張って下さい。」

「うん、ありがとう。じゃあ、またね。」

「はい、失礼します。」




篤さんが帰ったあと、私はなんだか淋しい気持ちになった。

もっと篤さんと一緒にいたかったかも・・・・。






私は、まだ、自分の気持ちに気づいていなかった。

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